Friday 21 December 2012

努力をすることを認める文化。

ずっと会おう会おうと連絡を取り合うものの、なかなかタイミングがお互い合わず、再会が実現しなかった前職の会社のオランダオフィスの友人。やっとのことで、年末ぎりぎり、再会を果たす。

実は、この彼とはひょんな縁で知り合った。2年近く前、事情があってオランダに少し滞在した際、前職の会社のオランダオフィスで仕事するスペースを曲がりしたのだが、その仕事部屋の主が彼。何とたまたま日本が大好きで日本語を独力で勉強していたという彼、自分と知り合えたことをとても喜んでくれていて、2年近く不定期ながら、メールでKeep In Touchをしていた。

今回自分がオランダに移住してきた後も、メールベースではあるが、本当に沢山のアドバイス、サポートや気遣いをしてくれてきた。多分、彼のバックグランドと経験からくる優しさがあるように感じる。彼は自分のオリジンを持つ国から違う国に小さいころに移民して育ち(両方とも欧州だが)、さらにオランダ人の奥さんと結婚したことでまた新たな国(オランダ)で過ごしている。多くは語らないが、彼なりに大変なこと・難しいことも乗り越えた結果の優しさと強さを秘めているように感じ、それ故にこうして力になろうとしてくれるのかなと感じる。

さて、いざ再会。2年近く会っていなかったのだが、メールのやり取りも多かったので、すぐに話は弾む。レストランへ歩く道すがらも、早速結構深い話に。何の話の流れでなったのか忘れてしまったが、今回心に響いた1つが、「ヨーロッパは沢山の努力をする人をレスペクトするところ。結果だけで人をレスペクトしない。短期的に成果を出すとか、結果だけを求めるタイプの人にとっては、最終的に根を下ろすのは難しい地だと思う」という言葉。そして「きみがこうやって真摯に努力している限り、たとえすぐに結果に結びつかないことかもしれないけれど、周りの人たちは何かの形でサポートをしようとしてくれる」と。

何となく最初は少し意外な感じがしたのだが、彼が指摘しているように自分が直面している状況も振り返ると、なかなか目が出ず・結果が出ずにもごもごしている自分なのに、いつも辛抱強く相手をしたり、励ましをしてくれたりした人たちを思いかえす。たまたま自分は本当に恵まれていて、周りにいた人たちがいい人すぎる人たちだったのかもと思っていたのだけれど、もともとの人に対する見方・考え方も影響していたのかなと思いはじめる。

また前にもブログで書いたのだけれど、Samenspraakでのボランティアをして下さっているオランダ人ご夫人が言っていた言葉もつながる。オランダ語の中級集中コースが思いの他大変そうで、完走できるか分からないと始る前に話した際に、「自分ができる限りの努力をすることが大切で、その結果として例えテストが再試になろうと、関係ない。楽しんで頑張ってらっしゃい」という言葉。何だか自分が出くわしてきた言葉や、ほわっと感じていただけで、全てが点で点在していた事柄が、彼の言葉で線になった感じがした。

最後にもう1つ。今を生きるということ。再三周りに言われてきているのだが、またこの彼から言われたこと。何かもし予期しないできごとが起きても、きっと乗り越えられると思って、その変化をむしろ楽しめばいいと思うよと。ついついもうやり直しの利かない年齢なんじゃないかとか、不安になるといらぬことに気をとられるが、早くこのとらわれた考えを断ち切らなきゃと思う。勿論、とはいえ、年齢が足かせになることもあるのも事実ではあるし、そう簡単なことではないとは思うが、何かあって追い詰められれば切り開く力があるはずと、自分を少し信じてあげることも大切なのかなと。

ということで、オランダに移ってきてもうすぐ約1年。改めてこれまでを振り返り、前を向いて進むきっかけをもらう良いきっかけになった。


2 comments:

tomosuke said...

りすねこさん

結果ではなく努力することを重視し、リスペクトしてくれる文化、読んでいて心が楽になってほっこりしました。

私も自分では意識していませんが、完璧主義らしいです。
たしかに、努力しているにも関わらずこれでは不十分だと自分を追い込み、自分の目標とする結果が出ないことに落ち込むという日々を送っていました。

オランダで心機一転、自分を信じて、いまの一瞬一瞬を大切に生きること、頑張ってみようと思います。新しい自分に出会えることが楽しみです。

りすねこ said...

tomosukeさん、

コメントを有難うございます!また私のつたない書き方のお話ではありますが、tomosukeさんにとって感じるものがあったと伺えたこと、本当に嬉しいです。

目標を持ったり、努力ができること、これは一つの素晴らしい大きな力であると思うので、追い込みすぎない程度にその良さを大事にしつつ、新たな側面を開拓できるといいですね!

私も言うは易し、自分ではでききれていないことではありますが、お互いそれぞれの時を大切に頑張っていきましょう!そしていつかTomosukeさんのお話を伺えること、楽しみにしています。 :)