Sunday 16 March 2014

難しい状況を打破するには?

時折オランダ語の勉強も兼ねて、定期購読中のオランダ全国紙の1つに付録でついてくる、女性向け冊子を読むことがある。

時には、「オランダの人たちって・・・・」と衝撃を感じる内容があったりするものの、何だか悩みは世界共通なんだな・・と感じるものもあり、語学の勉強という意味だけではなく面白い。またそうした部類の記事からの学びには、そのトピックに限らず、他のトピックでも、また国籍・年齢・性別を超えて、役立つなと感じることがある。

この週末読んだ記事も、こうした感想をもった1つ。内容は、40代以上のオランダ人女性の3分の一が、新しい仕事探しをする際に、差別されていると感じるという。そのような中で、今回のトピックでは、40代と働き盛りに突然会社に首を宣告され、新しい仕事探しをした女性たちが、新たに仕事を見つけていくなかで、「本来本当はやりたかった仕事」や、「自分が望んでいたWork-Lifeバランスにつながり、人生のQualityが上がった」という仕事にたどり着いたという事例の記事。

例えば一人は、急な首宣告で落ち込むなか、追い討ちをかけられるように、「40代の後半のあなたが仕事を見つけるのは難しいわよね」というスタンスの仕事探しのコーチがアサインされた。そこで、落ち込みを感じつつも、自分をポジティブにサポートしてくれるコーチを探し、最終的に年齢で差別をせずに、彼女のもつ経験と知識をRespectしてくれる会社に出逢え、今はHappyに仕事をしているという事例。何だか思わず、「日本・アジアに限定された職務経験では、仕事探しは難しい」というスタンスのリクルーターに翻弄(!?)された自分を重ね合わせてしまった。アジア人という差別にとっていたのだけれど、オランダの人たちの中でも、何かの要素によっては差別をされる人たちが沢山いること。それを考えると、沢山の「Negative」に取られるバックグラウンドがあれども、めげちゃいけないかなぁなんて感じた。

もう一人は、50代で首を切られてしまった後に、旦那様より言われた一言で目覚める。「本当にやりたかったことをやるきっかけにしたら?」と。そして、自分のやりたかったことを真剣に模索し、彼女の場合はB&Bを始めることに。結果として、稼ぐお金の額というバロメーターではないところで、幸せを感じているという。

またもう一人の経験者が読者に向けてのTipsとしてあげていたことは、「必ず何かが自分の行く道筋にやってくるからあきらめないで」ということ。何だか、こうした言葉は、日本人の方が書いている人生論などの本にも出てくるし、世界共通だななんて感じる。

何より、個別の事例・人からのTips自体からも学びがあるが、全体を通じて感じたのは、いかにネガティブな出来事にであっていて、もうだめだ!とGive Upせずに、ポジティブに物事を捉え、自分の足をとめずに努力を続ける・歩きつづけることが大事なのだろうなということ。言うはやすしだけれど、つらいこと、難しいことにぶち当たっていることは、ある意味のチャンスなのかもしれないと考えられるようになれたらなと思う。

Saturday 15 March 2014

正直にぶつかった方がよい?

ここ1週間のなかで、オランダ人との接し方で感じたことがある。

それは、もしかしたら、当たり障りなく、表面的に平静を保って相対するよりも、「自分はこう思う」と感じたことを正直にぶつけた方が、実は受け入れられやすいのかな?ということ。

1つ目の出来事は、我がパートナーの家族とのやり取り。日本人的な感覚としては、年配の人・親などに対して意見することは、少しいけないかな・・・と感じてしまうことがある。ましてや、共通言語がオランダ語で、自分のオランダ語も未だぎこちなく、外国人が話すオランダ語をあまり理解できない人を相手にすると、1回で真意が伝わることは難しい。うまく話せずに、変な誤解をされても嫌だと思い、自分の意見を呑みこんでしまうこともある。

ただ自分は元々、「いや、それはどう考えても違う!」と思うと、どうしても黙って居なれない性分のよう。多少「あ、ここでこんなこと言ったら、嫌われるかも」などと想像をめぐらしつつも、「えーい、絶対に違うのだがら、もう関係性がどうなってもいいから言う!」と口を開いてしまう。それも、ここまで我慢した状態で口を開くので、あまりスマートな発言の仕方だったり、説明の仕方ではない。いつも、冷静にかっこよく(!)さらっと何かを意見が言えればいいのにともどかしくなりつつ。。

ただいまのところいつも、「きっと逆切れされるに違いない」という期待を裏切って(!)、じっーと話を聞かれたり、時に幾つか小さな質問されつつ、最後は理解を示してもらい、収束。何故かいつもその後には、一緒にお茶をして、笑顔で別れる。

もう1つの出来事は仕事場。控えめな国民性(!)の日本人である自分だけでなく、他の国籍の人も、「悪気がないのは分かるけれど、ちょっとこれは失礼な態度」とされてきた同僚に、それとなく切り返すのでは十分ではないことが分かり、自分的にはかなり我慢したという時点で、とうとう直球で切り返してみる。(一応、ポジティブなコメントと、にこちゃんマークもつけつつ・・・)逆切れされたり、真意が伝わらず、これがこじれて即契約停められる動きになったらどうしようと感じつつ。。

ところが驚くような反応が返ってくる。即座に、「失礼な言い方になっていたみたいで、ゴメンナサイ」と謝られ、真意をきちんと伝えに席までやってこられたのだ。自分では、最悪のシナリオまで考えて、書いた後に小心状態になっていただけに、びっくり。。

と、小さな出来事を積み重ね、感じたこと。もしかしたら、何も反論せずに、笑顔で「はいはい」と言っているより、こうして自分の意見をしっかりと伝える方が、人間関係がうまくいく文化なのかな?ということ。大抵の人は意見のぶつかりを、ネガティブなことととらないし(タブーなことに触ることでないえれば・・だけれど)、こうした積み重ねを、相手をより知り、人間関係の根を深めていけるきっかけとしているのではとに感じるのだ。そもそもオランダ人たち自身が、イイタイことをがんがんと言っているくらいなので、多分それなりに打ち返されることには慣れているのかもしれない。

たまたまの偶然かもしれないのだが、これが、最近の人間関係構築にあたっての学び。さてこの視点は正しいのだろうか?


Friday 14 March 2014

羊たちの出産ブーム(第一次)。

ご近所さんの牧場を見渡すと、徐々に母羊&小さな子羊たちが一緒に歩く姿がちらほらと増え始めているなか、我が牧場でも、出産ブームが間近に。

今週出産を予定している母羊たちの第一グループを、一定の場所に集め、監視用のカメラからの映像を、家の中にあるモニターに映し出しチェック。このモニターは、現在居間と寝室にあり、夜中に産むケースも多いため、最低でも2時間に1度はチェック。

ただ、出産の体制に入り始めた母羊を見つけるのはマダマダ難しい。「あきらかに」というものが目に見えて分かると別だが、どういう行動を取ると出産間近なのか教えてもらうものの、なかなか見極め力がつかない。
また細切れに睡眠をとっては、チェックのために起き上がるということで、二人揃って睡眠不足気味。。

とはいえ、実際に子羊の赤ちゃんたちが生まれてきて、着々と色々なことができるようになっている様子を見ると、この疲れも吹き飛ぶ。

現在のところ、5-6匹が出産をし、ベストなコンディションの羊に育つという双子の出産率100%!とはいえ、まだ残り70匹以上の母羊が出産を迎える予定。マダマダわらわらと忙しい日々は続く!


Friday 7 March 2014

お庭の手入れ・・・テンテコマイ!

(過去分にさかのぼってアップロード)

今年の冬は、いつもより(少なくともここ2年間)暖かめなオランダ。既に10度以上、時には18度近くまで上がる陽気のため、いつもより早めに木・草・花が芽を出し始めている。先日のブログでも写真を掲載しているが、花によっては既に咲き始めているものまで!

・・・と、花など、良いものだけが育ってくれるのであればよいのだが、当然ながらこの陽気により、あらゆる雑草たちも、瞬く間に生い茂る。1日見ないだけで、ぐんぐんと伸びている。

ただ、以前に多少居候していたとはいえ、正式に現在の家が自分たちのものになってから、未だ1年のサイクルを経験していないため、どの時期にどういうお庭の手入れをしていいのかが分からない。自分も普段は働いているし、我がパートナーも、勤務している会社の仕事と、牧場の仕事で精一杯。そのなかで、見るからに、雑草と思えるものを、短時間で時折ひょいっと抜いたりしてはいたものの、それなりに田舎で広いお庭なため、なかなか片付かない。

この様子に業を煮やした、前の家主の、我がパートナー父と母。何と、自分たちが平日仕事をして家を空けている間に、庭の整備を始めてしまった。。仕事から戻るたびに、毎日違う場所の雑草が取り除かれ、土が綺麗に耕されている。。そして抜いたと思われる雑草の山々。。何だかとてつもない罪悪感。。春に近い陽気で、ぐんぐんと新しい芽が伸びているのを見る楽しみも、何だか吹き飛んでしまった。

でも、元々庭いじりが大好きかつ会社勤めをしていない大人二人と、なれた手つき・道具でがつがっつと整備を手伝う彼らの子供の一人と、計3人で手入れやっと手入れしていた庭を、フルタイムで仕事・牧場を回している大人二人で切り盛りするのは、少々無理がありすぎる。

ということで、素敵そうに見えるお庭ではあるが、手入れがし易いように少し改造を計画中。。。でも、あまりに忙しくて、何事の計画&実行もなかなか進まない自分たち、一体いつ実行できることやら。

Tuesday 4 March 2014

インドでのお買い物。

(過去にさかのぼってアップロード)

オランダへの移民・生活について書き綴っているブログに書くのは、少々場違いのような気持ちもするのだけれど、先日久しぶりに訪れたインドのことを少し書いてみようと思う。

インドでは、普通の屋内に商品を並べて売るお店の他、道路沿いやある一角に立ち並ぶ小さなショップ(ロードショップ)がある。インド人の友人曰く、前者の「正規」のショップでは、価格交渉は厳禁なのだが(大量に買って交渉するなどは別として)、ロードショップで提示される価格は客により違う。例えば、明らかに日本人であると分かる自分が一人でお店に出向き、布製のインドバックを指差して、「これいくらら?」と聞くと、「650インドルピー」とお店の人は回答。そこでインド人の友人に助けを求めて、価格交渉をしてもらうと、最後は「100ルピー」になってしまったりする。(確か今回の旅行中は、1ユーロ=0.64ルピー、1円=0.60ルピーほどだった) ただお店の人が自分のインド人の友人に「商売の邪魔をするな!折角お金をふんだくる機会だったのに」と陰で言われたとか。

ちなみにこのロードショップは、中流階級以下の人たちにとっては「豪華品」であり、中流階級以上の人たちにとっては「安・可愛い」ものを短いサイクルで楽しむために買い求めているように見受けられる。これらのショップで売られているものを見みると、綺麗な色で見事そうに見えるものもあるのだが、長持ちするQualityではない。インド人の友人曰く、「長持ちしなくてもいい」と。更に続いたコメントは、「自分たちが短いサイクルで使い捨てするということは、次の商品の需要につながる。これにより生産者たちも仕事が安定して続けられるのでいいのだ」とか。この発言には少し、インド社会で未だ消え去らない「カースト」を感じる。

それはさておき、通常の正規なお店も沢山ある。ある程度の階級以上の人たちの購買力・意欲を肌でひしひしと感じるのだが、色々な場所にショッピングストリート(正規のお店の)があるだけでなく、次から次へと新しいショッピングモールが出来ている。こうしたモールには、欧米系のブランドのお店の他、インドの中で「良い商品(質・デザインなど)」を展開していると認知されているインドブランドのお店が大抵入っている(ように感じる)

8年前に初めてインドに訪れた際に、友人に連れて行ってもらって以来、センスがよく、質としても長く使用できる&お土産にできる品が揃っていると感じ、必ず訪れるお店の1つは、Fabindiaというお店。特に、インドテイストなトップ(コットンのシャツ)や、ストールを欲しい際に、ここをまず探してみる。ただインドの物価自体が上がっていため、お値段も年々上ぶれ傾向になっているように感じる。ちなみに最近は、インテリア系やアクセサリー・バッグなどの商品も拡充しているよう。

そして今回友人が「最近急激に人気が出ている」として紹介してくれたブランドが、「Global Desi」。とあるインド女性デザイナーが、いくつか違った名前で、違ったターゲットを元に展開しているうちの1つだとか。人気が出ている理由としては、デザインが比較的良い意味で斬新で良いことと、素材の質が良いことらしい。今回連れて行ってもらって、実際お店に置かれている商品を触って見ると、確かにそれが肌で感じられる。でもその分やはり値段は高め。あまり日本で物を買うのと変わらないかもという値段のものも。ただラッキーにも、50%オフのセール中に出くわす。インドでは、セール品になるのは大抵は粗悪品やデザインがいけてないものらしいのだが、このセールの対象品は非常に良質。またインド以外の場所で十分着られるデザイン。さらにオランダに移住して以来あまり買い物をしていなかった反動もあり、幾つかお買い上げ。

・・・と、自分の買い物については、デザイン、質、値段ともに、自分が満足すれば良いため、難しい買い物ではないのだが(お財布の限度はあれども・・・)、いつも困るのがお土産の購入。インドのスナックやスイーツは、くせがあったり(人によっては多分パイシーすぎたり、甘すぎたり)、衛生的などの観点から、誰かのお土産として買うのはいつも少し難しい。またロードショップで売っているバッグ・ストールなどは、自分の分ではよくとも、質的に人にあげるにはマダマダ十分ではないように感じる。かといって、上記の正規なインドブランド店のものは、少し値が張るので、「ちょっとしたお土産」を上げる場合には向かない。どうしたものかと、インド人の友人とその家族と話していたところ、行き当たったのはこれ。

Uniliverインドが生産している、紅茶のティーバック。実際に見ると、パッケージがインドっぽく、かつ質の良い紙素材。また中をあけると、非常に綺麗なティーバック。さらにお手頃価格(のはず・・・)。オランダ人にとって、「Uniliver」は信頼できるブランドなので、知らないものに手を出したがらないオランダ人にとっても、すんなり受け取ってもらえるのではと思い、「これだ!」と思い買ってきた。

・・・・ただ、結果は散々。。実際に飲んでみると普通の紅茶(でもかなり美味しい)なのだが、「私は、シナモンとか何かが入っているのは、アレルギーがあってダメなの・・・・」など、幾つかの理由により、笑顔で受け取りを断られてしまったことも。日本の西洋菓子スイーツでも、見たことがないから手をだしてもらえない場合もあるし、仕方がないかな。保守的な方々へのお土産は、なかなか難しい。(なんちゃって)





Saturday 1 March 2014

パトリシアの1歳の誕生日。

昨年3月1日にハンディキャップの足を抱え、母羊から育児放棄をされた一匹の赤ちゃん羊。

ハンディありつつも、健気な愛くるしい瞳で、哺乳瓶のミルク欲しさといえども人懐こくついてくるこの赤ちゃん羊を愛おしく感じた。

その中で起こった会話。ハンディをもち、大きく育つ気配がないので、処分をした方が良いのではという内容。居ても立っても居られないいられなく、「私が育てる!」と宣言。当時牧場から離れた借家住まいであったため、この借家のお庭で手塩にかけて育てる。名前はPatricia。普通牧場で育てる羊に名前を付ける人はほとんどいなく、少々変人扱い。。

そんな偏見にもめげず、途中大きくなりかけても「いやいや無駄なことだよ」と言われてもめげず、とうとう1年を迎える。

今では、村や近隣のオランダ人たちからは常に「パトリシアは元気かい?」と声をかけられるほどに。また奇跡的な成長をとげ、正常な羊と体格もあまり変わらず、時折足も正常なポーズになる様子を見て、牧場に長く携わるオランダの家族からも、やっと一人前として認知!

今振り返ってみると、辛いことや悲しいことにもがいていた自分にとって、ハンディがあっても健気に生きているパトリシア、また通常人間には警戒する習性の羊がここまで懐いてくれたパトリシアは、癒し&励みとなり続けてくれていたように感じる。

これからも元気に、無邪気に生き続けてくれることを!