最近オランダの方から信頼できる筋に、オランダ永住権申請の資格について、聞いてもらったことがあるので、少し改めてまとめてみようかと思う。(これまで時折、情報を得られた時に少しずつこのブログに載せていて、その情報と齟齬はほぼないのだが・・・)
昨年までも、特に仕事でオランダに来た人でない場合は、オランダの永住権(オランダのパスポート or 永住権ビザ)を得るために、3年半以内に指定の試験に合格しなければいけないというルールがあった。そして、Gemeente(市役所)がお金を負担し、半ば強制的にこの試験に合格するための学校を指定されて、1年程度通い、試験を受験させられるという話をよく耳にしていた。だが、自分が住む市役所では、パートナーとなっているオランダ人の収入額が一定以上の場合には、学校に行くお金の支援はゼロとのこと、さらには学校に行くか行かないかは自分で決めて良いとのこと、この条件に当てはまる我が家の場合はある種冷たく突き放されてきた。このため、まずはオランダ語の基礎力をつけるようと、試験対策の学校ではなく、自分が信頼できると感じた語学学校(大学)のコースを暫く続けることにした。
ただ未だに、どの試験を受けるのが一番自分にとってよいのか考えあぐねていたところ、Samenspraakのパートナーをしてくださっているオランダ人ご婦人が、そんな自分の様子を慮って、彼女の地元の市役所(INDのオフィスもある大き目の街)で移民の担当者に少し話を聞いて下さった。その結果は、昨年の時点ですでに自分は突き放されていた状態だったので、結局自分にとっては状況は変わらないし、相変わらずどの試験が良いのかは分からないというのが現状。ただ、しっかり移民サポートをしてくれるGemeenteの地域にこの1月以降に移住してきた方にとっては、少し落差がある状況になるのかもしれない。
一応、彼女が担当者から受けたという話は、次の通り。2013年より、永住権取得のためにクリアすべき資格に変わりはないものの、政府が移民が勉強することに関して財政的な支援を一切しないと決めたため、今年から移民の人が学校に通う費用は自己負担となる。よって、永住権の申請をする際の資格として、以下の4つの試験のうちのいずれかに受かることが必要なのだが、これは移民本人が「自己責任」で行うべしとのこと。また試験に合格するべき期限が、2013年1月以降の移民者は、3年と短くなるようだ。Gemeente(市役所)は、問合せがあれば多少のアドバイスはしても、一切のサポートをしないときっぱりと言い切られたらしい。そしてもし学校に行くことに興味があるならばと、この街にある学校の担当者の連絡先を渡されたとのこと。
試験の種類
①Inburgeringstoets (移民テスト)
オランダ語の基礎-読話書聞(A2レベル)および、オランダに関しての知識テスト
(文化・歴史・習慣など)
この他、幾つかの場所(お店など?)に出向き、オランダ語で会話をし、その会話相手に
最後に自分のオランダ語力について指定評価表を書いてもらい、これを提出するという
アクティビティがあるらしい。
なおこのオランダ語のテストの1つに、コンピューターでオランダ語の発音をチェックされる
ものがあるらしいのだが、このテストが難関らしく、TVでこれに苦戦するアジア系移民の
人を取材したものがあったとか・・・ これを受けたら間違いなく自分もひっかかりそう。。
②NT2-1
オランダ語が第二外国語の人用の、オランダ語のテスト-読書話聞
(
CEF B1レベル=TOEIC550点以上、IELTS 4.0-5.0相応)。
この試験が受かると永住権申請だけでなく、職業学校などの入学資格としても使用可能。
英国のIELTS(同じく英語の読書話聞テスト)のGeneral Training Moduleのようなもの?
③NT2-2
②の上級版。(
CEFのB2レベル=TOEIC785点以上、IELTS 5.0-6.5相応)
この試験が受かると、留学生のオランダの大学の入学資格の1つにもなる。
英国の大学・大学院受験の際にチェックされるIELTSのAcademic Moduleのようなもの?
④長く住んでいた人用に、簡単にレベルチェックする試験があるみたい、、、、
詳しくは分からない。。ゴメンナサイ。
*永住権資格に関する簡易説明パンフレットには、大学レベル以上の学歴がある人は、②③を推奨と書かれているが、必ずしもこの推奨に従うことはMustではない様子?
ちなみに、参考になるか分からないのだが、自分が通っているTU Delft(デルフト工科大学)のオランダ語コースでも、ここ最近上記試験のレベルに関して、先生から少し説明があったのだが、このコースでの対比は
①=初級コースが終了したレベル
②=中級コースが終了したレベル
③=上級コースが終了したレベル
となるとのこと。ただこのTU Delftは、海外の学生に対してNT2を適用しないで独自のやり方で入学時のオランダ語のレベルを見ているので、TU Delftに留学したい場合にはNT2受験は必須ではない。ただそれなりにニーズがあるからか、NT2試験対策コースがある(中級コースを卒業できた人以上が条件) ちなみに、何故Delft TUがNT2を入学判定に使っていないかというと、所詮は試験なので、テクニック次第ではオランダ語が十分でなくても試験で点がとれてしまうので、ピュアな語学力の判定には使えないと判断しているそう。
ということで、結局あまり真新しい情報がある訳ではないのだが、一応備忘録を兼ねて。
*なおこの情報は、あくまで1つの市役所の担当者が話していたことなので、実際に申請される方はしっかりと直接問合せ・確認されることをお薦めします! 市役所・担当者によって、言われることが違うことも多々ある国なので。。