Sunday 15 September 2013

オランダで、International リクルーティングフェア初体験。

ほぼ、即刻の就職はあきらめてはいるものの、ずっと自力で活動した中で、自分がたどり着きつつある、このオランダの労働市場のなかでの自分の位置づけに関しての考察・評価がまっとうなのか、第三者意見を知りたいと思い、初めてNon-Native(オランダ人以外)向けのリクルーティングフェアなるものに参加。

これまでのブログでも散々書いている通り、オランダのマーケットでは、オランダ企業も、アメリカ他の外国企業も、在蘭日本企業も、非常に自分のプロファイルはフィットしづらいと思っているのだが、一方で自分を取り巻くオランダ人家族とその友人たち(特に年配の方々)から、いくら自説を話しても、「アプローチが悪いのでは」「ちゃんと活動していないからだ」など、仕事が見つからないのは、自分の努力・方向性違いといった発言も多く、段々と自分が悪いのか・・・と自信を失いかけ、プレッシャーとなりつつあった。だからこそ、もしかしたら、仕事を見つけるという以上に、識者・経験者の見解を集めに行き、周りにも自分にも、これから踏み出す方向性を変えていくきっかけにしたかったという気持ちがある。

背景はさておき、それぞれのバックグラウンドや経験により違うので、全ての方に参考になるか分からないのだけれど、ここで把握できた現状を、自分の覚書も兼ねて、シェアしてみようと思う。

今回参加したフェアは、外国籍でオランダ語があまりできない”International"人材をマッチングするエージェンシーが中心となって出展。欧州国籍だが、オランダ語ができぬままオランダで就職をしている元同僚の友人からも、秋口に幾つか大きなリクルーティングフェアがあり、それが彼のオランダでの就職活動に役立ったとは聞いていたので、毎年恒例なのかもしれない。ちなみに、例年と違うのかもしれないが、求人案件を持つ企業が直接人を探すために利用しようとしているケースは非常に少なかった。

会場に赴くと、比較的小さなスペースに、人だかり。著名なエージェンシーの前には沢山の人が行列して、リクルーターと話をする順番を待っている。ちなみに待っている人たちを見ると、どちらかというと、アジア系(中国・韓国籍の方々?)、インド系、中東系の人たちが多く、欧州系の人はまばら。

さて今回自分は、最近オランダでの就職機会をさぐるべく、久しぶりに自分にコンタクトをしてきてくれたMBAのシリア人クラスメートが教えてくれたエージェンシのブースへ。このクラスメート曰く、「コンタクトしたら、いくらでもあなたに仕事を紹介できると言ってくれた」とのことだが、本当かな・・・と半信半疑でイベント参加前に、Webサイトを見たところ、比較的リクルーターの人たちのその筋の経歴が長く、それなりに信頼ができそうではあるので、ものは試しと感じたため。少し様子伺いをしていると、運良く、まさに自分が専門とする分野のリクルーターを長くやっていた人が、ぽっと順番待ちが空いたため、思わず飛び込み、声を掛ける。まずは、「Webサイトであなたのお顔と経歴を拝見してきました」と話すと、ぱっと笑顔。そして、「これまでの活動を通して、非常に自分が難しいプロファイルなのではと思うのだけれど、ぜひ経験者のあなたの見解やアドバイスをいただけたらと思ってきました」とい話すと、「CVを見せてくれますか?」とすぐに申し出てくださる。そしてぱっと見ていわれたこと。まずは、「Work Permitは既にあるのか?ないとまず難しいね」と。CV上にあるとは書いてあったのだが、どうも目にいきにくい場所に書いてしまっていたようだったので、指をさしながら、「Work Permitは大丈夫です。あります」と伝える。そこで暫くまたCVを見た後、今度は「あ、僕もこの大学で勉強したんだよ」と、自分の英国ビジネススクールのアルムナイだったことが発覚。たまたまの共通点だったのだが、この事実により、多少は本気で親身になりかけてくれていることを感じる。何故なら、非常にいいにくそうだが、率直に言葉を選びながら、アドバイスを始めてくれたからだ。

そこでいわれたこと。「非常に魅力的な経験を積んでいるのは事実。そしてもしそれぞれのあなたのこの職歴のタイトルとAchievementの横に、『Japan』ではなく、『Netherlands or Europeの国』と書かれていたら、間違いなく来週にでも、僕自身が抱える案件のインタビューに呼ぶし、企業側もとびつくと思う。ただ残念ながら、今の経済状況で、オランダ・欧州企業は、経験が日本やアジアに限定されているプロファイルには見向きもしない」と。「1つの可能性は、日本企業。例えば、○○会社など、これまでも、日本語ができる人をというリクエストをもらったりしたよ」と。ただ実はまさにこの○○会社、自分が履歴書を送った時には「こんなにスキルがある人は探していません」とお断りされているので、すかざす「でもね・・・」とこの事実と、自分が感じている日本企業のなかで自分のプロファイルでポジションを探す難しさを伝えると、あっさりと同意。そして「うん、残念ながら難しいだろうね」と。ただ、同じ大学で勉強しているということと、経歴自体には興味を感じてくれたのか、個人の名刺をくださり、「難しいとは思うけれど、もう一度何か手はないか考えてみたいので、このアドレスにCVのファイルを送ってくれるかい?」とのこと。やはりと納得することばかりだったので、希望は薄いと分かりつつ、御礼を伝えて、立ち去る。

と、あっさり当初のターゲットとなる会社とコンタクトができてしまったものの、今回折角はるばる赴いたイベント、1つだけでは勿体ないので、とりあえず他のエージェンシ・リクルーターの反応も見たくて、何となく信頼できそうな会社のブースに片端から訪問。ただそこで感じたこと。見るからにリクルーター歴が浅そうで、「何となく」薄そうなリクルーターは、CVを見ても見た後も、「インターネットから情報を登録してください。毎日沢山案件が出てますから、そこで自分がアプライしたいものがあったら、コンタクトしてきてください」の一点張り。多少彼ら・彼女なりに選別はしているのだろうが、アジア系の自分の容姿を見たときから、最後の対応までその態度は一貫していた。一方で、多少経験が長そう(人生の経験も!)なリクルーターは、こちらがしっかりとした目的と経歴を持っていることを分かると、真摯な対応。・・・・でも、だからといって、真新しい指摘や方向性を受けることはなかった。「ビザがあるのかないのか」「ヨーロッパの経験があるのかないのか」が大きな1つの壁であることを、まざまざと思い知らされる。(自分はビザがあるので、ビザの問題はないが)

いずれにしても、こうして実際にフェアに出向き、リクルーターと直接話をし、自分がこれまで感じてきたことに相違がなかったことを確認できたことは、良かった。1つの疑問は、リクルーターが、完全に各企業の意向を受けるだけの人材紹介しかしていなさそうなこと。あえて提案型の紹介をするなど、もう少し業界体質を変えようという気概のある人はいないのかな・・・と感じたり。

ということで、企業に就職することだけに固執しない生き方をとっていく時だなと、これでかなり踏ん切りがついてきた意味で、自分にとっては、それなりに意義のある参加だったかなと感じる。

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