Saturday 30 March 2013

各国でマダマダ課題?-仕事と家事&子育ての両立。

最近知人のFacebook上でのシェアリングで読んだ記事をきっかけに少し感じたこと。

まずは読んだ記事だが、イギリスBBCの記事で、"Japan: The worst developed country for working mothers?"というもの。 確かに、日本の働く女性の活用という点で課題があることは、国際機関の調査でもよく言われていることであるし、国内的にも自覚はあると思う。ただ、程度の差はあれ、決して日本だけが問題を抱えているわけではないように感じ、少し記事の書き方に西洋以外の社会への偏見が見え隠れするように感じてしまった。(考えすぎ?)

まずこの記事での非常にラフな要約(少し斜め読み気味なので、要点を少し逃している部分もあるかもだが。。)。 日本では子供をもうけた女性の70%が、一人目の子供を産んだ際にキャリアをギブアップするが、その理由として挙がっているのが、以下の点。

- 日本の労働環境・カルチャー(長時間労働や男性上司・同僚の意識など)、
- 旦那さんの協力の少なさ
  -パタニティリーブの仕組みはあっても、利用している人があまりに少ない
  -旦那さんの家事・子育てに協力する時間の少なさ(独米は1日あたり3時間、日本は15分!)
‐ 託児施設が不足している or/and 高い (一人目の子供に対し、1カ月あたり約70000円)

確かにどれも、日本に居る頃から、課題として感じ取っている・聞いていることが書かれているので、事実としては間違いではないと思う。

でも欧米の国々においても、マダマダ女性の活用や、家事と仕事の両立という点で、議論が絶えないように思うし、色々な試みをしたりといった域にまだ居るように感じるのだ。

例えばアメリカ。以前アメリカ系外資系企業に勤めていた際に社内で紹介されていて知ったのだが、女性支援や啓蒙を目指すアメリカのベンチャーが日々発信しているレポート・コラムのようなものがある。ここ4-5年メールマガジンを定期的に読んでいるが、家事と仕事(キャリア)の両立に関するトピックが後を絶たない。

また最近知ったウォールストリートジャーナルの記事では、自分のかつての勤務していた会社の競合他社的存在だったマッキンゼー社において、最近女性、それも出産・育児をするために退職した女性を呼び戻す取り組みをしていることを知る。 有能だし、既に自社のカルチャーや仕事のやり方を熟知しているので、会社としては貴重な戦力と再評価するのはうなずける。そして呼び戻す際に、パートタイムという形もオプションとして用意しているようなので、戻っていきやすい。(勿論、一度離れたことにより、そう簡単にいかない部分もあり、この記事でも指摘されているが) このように、実際アメリカに今いる訳ではないので、外から見た目ではなるが、アメリカにおいてもマダマダこの課題は、つきない話題なのかなとも感じた。

そして一方で、北欧に加え、比較的女性の社会進出や待遇など、比較的良いイメージのあるオランダ(自分だけ?)。 実際に住んでみて、周りの女性たちを見ていると、やはりこれまた悩み深いトピックのように感じる。 フレキシブルな働き方が認められているとは言われているが、実際フレキシブルワークをやってみての結果やこの不況によりその形態も少しきしみを見せている話しも耳に。(いつかこれ関連で今読んでいるオランダの記事は紹介予定) 

さらに託児所の値段。例えば自分が住む辺りの相場でいうと、幼稚園・小学校に通う子供を、学校後に見てもらうという施設で、1カ月600€以上と聞く。テレビで以前、地域によりこの値段が違うとの噂を検証するため、色々な地域の役所や託児所に調査をかけているのを見たが、我が村の地域の値段よりもっと高いところもあったように記憶している。 このため、下手をすると、子供が複数いて、パートタイムで事務職などで働いている場合、税金をひかれると、ほとんど、託児所に預けるために働いているような状態になってしまうとか。 

このため、オランダ人の友人や知人のなかには、旦那さん&奥さんがそれぞれ週1度在宅勤務し、それ以外の日に双方の両親が面倒を見にくるといった形態でやりくりをしている人もぽつりぽつりといたり。 また面倒を見てくれる人がどうしても近くにいない場合には、結局奥さんが仕事をストップしたり。 そこで疑問。仕事を一度ストップして、暫く子育てをした後に、すんなり会社に戻れるの?と我がパートナーに聞いてみると、一言「オランダでだって、難しいよ」と。

そんな訳で、長々と書いてしまったが、どの国でも働くお母さんに関しては、悩み深き課題が多々残されているよう。 また少しそれるが、日本に限らず、これまでインターナショナルに動くパートナーを持つ女性が、相手の転勤に伴って動く場合、なかなか仕事が見つからず、キャリアをとぎらせる例もちらりちらりと見かけている。 どの国にいても通用する力をつけるというソリューションもあるが、これは結構難しい点も多々。 

ということで、折角の人材が、色々な理由や環境により、方々で活かしきれていないのは、少し残念に感じる。何かこのあたりで、もっとできることはないのかな(自分にも言い聞かせ)

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