Tuesday 30 April 2013

オランダ王位継承式。

日々盛り上がりを見せ始めていた、オランダのベアトリクス女王から、彼女の息子であるウィレム・アレキサンダー皇太子への王位継承式。 当日は、見事に晴れ上がり、目立った強い風も吹かず、美しい春の日となった。

我が家にお迎えしていたゲストが、ものの見事に全くこの行事&王室に興味がなかったので、あまり多くテレビを見ることもできず、式が行われていたアムステルダムに行くこともできず。これはちょっと残念。。 とりあえず、通常の女王誕生日に各地で行われるフリーマーケットや、街での盛り上がりを少し見るために、少し大きな街までお散歩に行く程度になってしまった。

ただ、実は昨年の女王誕生日の日も同じ街に出かけたのだが、昨年より街は閑散。カフェも多少は混んでいるものの、去年ほどではない。ところどころのパブなどで、大き目のテレビ画面で式の中継を映し出していたのだが、食い入るように見ている人は一部。「何でだろうね~。みんな家でテレビでも見ているのかなぁ」とつぶやいてみたのだが、どうやらビンゴだったらしい。

その後、自宅に戻ってみたニュースなどを見ていると、どうやら式が行われたアムステルダムでさえ、訪問者が昨年の女王誕生日の人数を下回ったとか。また各大きめな都市でも、街に繰り出している人は少なかったらしい。どうやら本当にテレビで見ている人が結構多かったらしい。

自分の場合には、ゲストをお見送りした夕方から、テレビにかぶりつき。テレビでは、何かしらの行事が行われると中継になるのだが、行事が途切れると、その前までにやっていた行事を幾つかまとめてダイジェスト。そこで、メインポイントはキャッチアップ。

そして丁度中継で全部を見られたのが、夕方の水上パレード。あまり事前に情報を細かくチェックしていなかったので、ただただ水上ボートで通り過ぎて行くだけなのかと思いきや、要所要所でエンターテイメントが用意されている。ボートに王様&女王様&プリンセスたちが乗り込む前には、他の会場に集まった歌手たちと観客たちによる、新王への歌の合唱。そしていざボートが出発した後には、船上でのミュージカル、オリンピック金メダリストの体操選手による演技、DJとオーケストラのコラボレーションなど、次々に王族を載せたボートが通るポイントポイントで見世物が登場。オランダの歴史や、オランダを象徴するものを見せていたようで、少しロンドンオリンピックの開会式を思い出させる。何だか「王位継承」の規模が違う!

またこの途中で映し出されるオランダの人々の顔を見ていたり、大騒ぎの好きなオランダ人が通常の女王誕生日での行動とは少し異なり、比較的適切な形でお祝いをしている様子を見ていて、いかにこの王室が敬意を払われ、国民から愛されているのかを感じる。 これまで、王室反対の人達からの激しい抵抗があったり、他国のパートナーを得ることで悶着・議論を呼び起こしたりもあったようだし、一筋縄ではいかないオランダ人の性格を考えても、ここまでの存在になるにあったて、女王様をはじめとした王室メンバーがいかにしっかりとした働きをし、国に貢献してきたんだろうなと感じる。 また程度の差はあれ、オランダ国籍以外の伴侶を得た、女王・そして新王。双方のパートナー共に、オランダ国民に一目をおかれ、とても人気があるよう。色々なオランダ人との会話で感じるのは、オランダの文化に敬意を払い、理解につとめ、言葉をしっかり習得するという姿勢、そして様々なことに前向き・オープンであり、優しい・明るい人柄。こんな辺りが評価されているのかなと。

ちなみに、色々なことに好き勝手に、ダイレクトに意見するオランダ人たち。実はこの日演奏される王様への歌でも悶着が合った様子。散々批判され、作曲者もへそを曲げかけたのだが、結局最初に作られた歌で式は敢行。・・・でも、あれだけぼろくそ言われていたのに、合唱の練習をする市民たちや、終わったお後に、「結構悪くない曲だったかも」なんてコメントが紹介されていたり・・・ちょっとお騒がせ!

何はともあれ。盛りだくさんな1日。未だ消化不良気味なので、改めて後日、王様のスピーチを全文読みつつ、感じたことがあれば、ポストしてみようかな。

おまけ:
宣誓式にゲストが入っていくビデオ
新王と女王が会場に入っていくビデオ
元女王と子供たち(みなタイトルは”Princes"!)が会場に入っていくビデオ

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