今のところの反応は、概ね王室に好意的な感じを受ける。王室反対、共和制への移行を主張するグループもおり、当日はこうしたグループがデモをする場所が指定されたり、警備のために警察だけでなく、軍も出動するらしきことを見ると、少し物々しい部分もあるものの。
前回の、現ベアトレクス女王様が即位した時は、1980年。丁度、経済の停滞期であり、政府と市民の間の軋轢も大きかったと聞く。その中での式典だったため、アムステルダムでは一部が暴徒化し、騒然とした感じだったらしい。王室反対の思想がある人もいたであろうが、このイベントに乗じて騒ぎになったとか。我がパートナーも、まだ子供ながらに、テレビに映し出されるその様子が衝撃で、その光景が未だ頭にこびりついているらしい。
そのようなひと騒動のなか、即位された女王様ではあるが、王位を退くと発表した時の国民の評価は80%前後がPositive。また今週、ユトレヒトのイベントに訪れた女王様に対し、広場に埋め尽くされた群衆が女王様を称える声援のようなものを送っていたり。その時の女王様の、はにかんだ嬉しそうな優しい笑顔が印象的だった。
ちなみに、オランダの方に聞いたお話では、実は女王様はもう少し前に退位をしようと考えたことがあるらしい。それは、2002年、旦那様であり、これまで女王様を支えてくれてきたクラウスさんが亡くなられた時。ただ、王位継承第一位で、今度王様になるウィレム=アレキサンダー皇太子は、丁度結婚したばかり。また奥さんとなったのが、アルゼンチンの独裁政府の閣僚だった父を持つ、アルゼンチン人のマキシマさん。結婚にあたって物議もあり、最終的に政府から承認を受けたし、マキシマさんもオランダのことを語学を含めて懸命に学んでいるとはいえ、まだこの二人に任せられる状況にないと判断し、暫く続けることにしたとか。
この話を聞いて、はっと思いだしたことが1つ。女王様が退位表明に際して、「皇太子も、皇太子妃も、国の代表になるReadyができた」といったニュアンスのことを、スピーチで述べていたのだが、こうしたくだりがあったからなのかもしれない。

とはいえ、まだまだ本格的な盛り上がりはこれからなのかな?
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