Sunday 19 February 2012

オランダのカーニバル。

雪も溶け、少しずつ日が長くなり、春の気配も遠くに感じてきたこの頃。オランダ、特に中部~南部のカトリック系の地域で、カーニバルなるものが開催。

最近まで読んでいたオランダに関するエッセーや、我がパートナーから聞いた話を総合するに。昔は、イースター前の約40日間、ファースティングという断食をする習慣があり、その断食週間に入る前日に、ありったけ食べたり飲んだりする「カーニバル」というイベントが始まりだしたとか。イスラム教のラマダーンより長い期間!確かにその前に食べ溜め&飲み溜めしたい気持ちは分からないでもない。

もともとはこうした宗教的背景があって始まったようだけれど、今はすっかり、どちらかというと若者たちが公然とお酒を沢山のみ、大騒ぎをできる日のうちの1つに収まりつつあるみたい。(年配者も参加はしているけれど) 更に、年々大騒ぎの度がすぎる傾向があるようで、今年は政府が色々な規制をかけたとか。

・・・と説明されても、さっぱり何をするのか分からなかったので、昨日、1日早くカーニバルが行われる我が村で行われる様子を見に行く予定が、夕方からの雨風がちょっとあって、寒いし見に行くのを断念(ひ弱。。) そして、本日やっとパレードを見に、近くの村へ。


ちょうど到着すると、何やらクラブ的な音楽やら、規制を掛けて音量を下げさせているとは聞いたものの、それでも爆音が鳴り響く。そして、色々なグループが、それぞれ趣向を凝らして作った出し物見たいなものを、トラクターやトラックで引いて、村の中を練り歩いていく。出し物は何かというと、各グループがダッチジョークを元にして作っているらしく(必ず出し物の作りもののどこかに書かれている)、ちょっと難解。でもオランダ人にとっては、思わず「くすっ」と笑ってしまうようなもののよう。ただ未だオランダ歴の短い自分には、多くは説明されても分からないし、中には「英語に訳せない・・・」と言われるものまで。。でも少なくとも感じ取ったのは、「皮肉がまじったジョーク」だったり、「権威や体制を皮肉ったジョーク」が多い感じ。 

体制への皮肉の部分だけれど、1例としては、何と市長の顔写真の上に檻の絵を描いて、市長を牢屋に入れてみたり。思わず、「市長さん、こんなの見たら悲しくて、きっと今この村には居られないのでは?」なんて言ったら、我がパートナーより「市長はどこかでお酒飲みながら笑って見てるんじゃない~」とか。ある種のオランダ人の寛容さの一例!?

ちなみにそれぞれのグループは、比較的若者が主のグループが多く、作った出し物に乗っかって、お酒を飲んだり、踊っていたり。他、青年層~熟年層は、仮装+α位で歩いていたり。中には一人で参加の人も。



それからもう1つ不思議系では、何故か練り歩いている出し物の上で大きなフライパンを熱し、ハンバーグを焼いて、ハンバーガを作り、見ている人に配っているグループまで!

また見ている人たちは、オリボ(確かこんな名前)というダッチパンケーキのドーナツ版のようなものを、出し物して練り歩いている人たちに差し入れたり。でも何故か、方々からこのドーナツが投げられてきて、ちょっともったいない?(日本人的!?)




ちょっと短い時間だったけど、やっと「カーニバル」の正体が明らかに。そして相変わらず、色々なオランダ人気質や習慣に触れる。 でも、来年はもっと正統的なカーニバルをしているらしい、南部のマストレヒトにいきたいな!

[カーニバルの更なる写真はこちらから!]
Carnival 2012 Feb

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