Monday, 9 July 2012

OECD Better Life Index

「オランダの子供は世界で一番幸せを感じている」なんてような調査結果があったらしく、わさわさとGoogleで色々な調査結果を見てみる。その最中、OECDの「Better Life Index」なる調査結果に遭遇。

GDPなどの国の経済がどれだけ成長したかの指標ではなく、人々が「Better Life」をと感じることに影響を与えるであろう要因(Social Security, 健康, 教育, 収入、家、Work-lifeバランス など)を特定し、調査したものらしい。

興味本位に、要因別、国別に結果が出ているものを読んでみる。なるほどなと思うものもあれば、へぇー、そうなんだーなんて思うものもあり、面白い。自分がこれまで生まれ育った国、そして現在住んでいる国の比較、またそれぞれをOECD平均と比べてみたり。

またFactとしているデータ(例えば寿命など)は、データの正確性に議論しようがないが、一方で人々にどう感じるかを調査したデータは、ちょっと結果の読解が難しい。OECDレポートでは言い切りがたで分析結果を載せているけれど、そもそも回答した層がどんな人達かとか、人によって感じ方が違うものとか。面白いところでは、日本人は寿命が世界一高いのに、自分が健康だと思うかについては30%しか Yesと応えてない。36カ国中最低ランク。日本人の視点がちょっとPessimistic/Conservativeなのかな、なんて思ったり。

あまりにデータが色々あるのと、英語レポートで真剣に読み込むのが面倒くさいため、非常に表面的に自分が目についたものだけ、独断と偏見で引用!(カテゴリーも勝手に組み替え)

オランダのレポート
日本のレポート


Income】
年収平均(全体): 
25,740 USD (オランダ)
23,458 USD (日本)

トップ20%層の平均:
49,361 USD (オランダ)
46,436 USD (日本)

ボトム20%層の平均:
11,281 USD (オランダ)
 7,764 USD (日本)

....貧富の差が小さく、全体的に国民皆中流階級なんて言葉もあったと思うのだが、このデータを
見るとちょっと悲しい。

仕事から得られるサラリー+貨幣価値のあるベネフィット:
45,671 USD (オランダ)
33,900 USD (日本)
 ... OECD平均より下。日本は福利厚生がしっかりしているイメージだったので意外な結果。。

世帯平均:
61,157 USD (オランダ)
71,717 USD (日本)

個人の平均は日本の方が低いし、共働きはオランダの方が多そうなのに・・・なぜ?

Housing 
住居に対するSpending:

収入の22%-23% (オランダ・日本)



現在の住居に対する満足度:
92 % Yes (オランダ)
77% Yes (日本)

大差なしだけれど、満足度がこれだけ違う!

Health 

寿命:
平均81歳。 男性 79歳、女性83歳 (オランダ)
平均83歳。 男性 70歳、女性86歳 (日本)

健康に対する支出 (GDP費に対する割合):
12% (オランダ)
8.5% (日本)

一人当たりの支出:
4,063 USD  (オランダ)
2,729 USD (日本)

病院に掛る日数が多いのか、医療費が高いのか、この差の原因までは分からずだが、日本は恵まれている?

【政治】 
政治への信頼度:
72 % (オランダ)
53 % (日本)

選挙投票率:
80% (オランダ)
67% (日本)

不満が高い割には、選挙に行かない。どうしたものか。


Work-Life Balance 
労働時間:
1377 Hours per year (オランダ)
1733 Hours per year (日本)
...ちなみに、長時間労働者はオランダで1%しかいないそう。

1日あたりの家事時間:
163分  (男性)、273分(女性)  (オランダ)
 59分(男性)、269分(女性)  (日本)
...何としたことか。。

Social Network 
めったに or ほとんど家族や友人と時を過ごさない:
  2%(オランダ)
 15%(日本)
...OECDの国の中で日本が一番のよう。ちょっと残念な社会傾向。

Feeling Happiness? 
日々、ネガティブな感情よりポジティブな感情を持っているか:
72% (オランダ)
68% (日本)

ちなみにOECD平均は72%。「子供が世界で一番幸せを感じている」らしいオランダでも、大人になると平均。一方で日本は平均以下。これまたちょっと残念。

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