Saturday 15 September 2012

オランダ総選挙。

この4月に、オランダのルッテ首相が内閣総辞職をし、9月に選挙が行われることが決まってから、早半年。9月に入ると、政治家が呼ばれてディベートする番組もちらほら見受けられ、徐々に選挙の機運が高まっていた。

あまり沢山テレビを見る方ではないのだが、それでも例えば、各党のNo2を占める女性政治家たちが5-6名集まり、国民に関心が高いトピックで議論していたのを見かけたことがあった。各党のNo2がみな女性&若いのにしっかりしているな・・・という妙な感心をする。また選挙前日は各党のリーダーのディベートも。残念ながら、自分のオランダ語力では到底理解しきれないのだが、各党の若いリーダーたちは、自信を持って国民に向けて自分の考えをしっかりと送っているような様子。ただ、全般的にみな自信に満ち溢れているものの、語学が分からないなりにも、芯がある本物な人と、うわべだけのような人も見え隠れしつつ。とはいえ、そんな容姿・振る舞いだけでなく、早くオランダ語が理解できて、中身を理解したいと強く思う。

ちなみに、田舎に住んでいるからかもしれないが、メディア以外の場所で、選挙が近づいていることを思わせるものは少なかったように思う。例えば、街頭には選挙チラシやポスターもほとんどなかった。でも、もちろん家族や友人たちが集まると、やっぱり選挙の話が多々。オランダは、世界の成長国ランキングでも今年4位にランクインされているほどで(ちなみに1位スイス。日本は10位)、ヨーロッパの国の中でも比較的安定している国の方とはいえ、もちろん沢山の問題を抱えるし、政治に対する期待も高いように感じる。

何となく「日本的」常識から、週末選挙だと思っていたら、驚いたことに平日の水曜日に選挙!平日選挙じゃ、どれだけの人が投票に行くのかしらなんて思ってしまうが、テレビを見ていたら、駅で投票している人も。大したことではないかもしれないが、色々な違いがある。でもそんな平日選挙であろうと、投票率は高い。前に読んだOECDレポートでも、オランダの選挙への関心と投票率の高さについて言及されていた通り。そしてテレビでは、刻々とGeemeente(市・区)単位の開票結果の速報が読み上げられる。

今回の選挙では、きっぱりと2大勢力に分かれた - 中道右派と中道左派。僅差でVVDという自由民主国民党が勝利したが、労働党の議席数もほぼ同じ。オランダ国内の意見が二分していることが分かる。ちなみにかつて(かなり前?)第一党だったらしいクリスチャン系の政党は、今では驚くほど議席数は少ない。

右派と左派は、大体労働階級層は中道左派、会社勤めやアントレプレナー層は中道右派をサポートしている傾向にあるらしい。よって、例えば、階級が多く住む大都市や、かつて或いは今も工場などが多い地区は、中道左派への投票が高い。どの党が第一党になったかを色分けした国内地図を見ると、一目瞭然。

これからこの結果を元に、組閣が始まるようだが、圧倒的第一党がいない傾向の強いオランダは、大体は、連立内閣になるらしい。今回は更に、論点・アプローチの違う2党が第一・第二勢力になってしまったため、組閣が成り立つまで結構時間がかかるかもしれないらしい。こんなに空白期間が長くて大丈夫なのかしら、とはらはらしてしまいながらも、ただただ見守るのみ。

・・・と今回は、見事に、全て伝聞調でしか書けない。まだまだオランダの政治の仕組みや情勢など、本当に恥ずかしいほど理解できていない。曲がりなりにも、もしかしたら長く住むかもしれない国。もっとしっかり、自分の目で捉えて、考えがもてるように、言葉ともども、勉強しなくちゃと強く思う。

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