Tuesday 23 July 2013

本当の意味でのグローバル化はなかなか難しい?

先月から話が膠着中の、オランダでの就職活動。ひょんな縁がつながり、「とある条件をクリアすれば、即採用」というところまで来ているのだが、「とある条件」が自分の完全コントロール外にあり、ただただ「待ち」状態。ただ、その一環として、実際の商談に同席させていただいたり、仕事につながっていないものの、色々な学びがあることは、一つの収穫。

ここ最近こうしたやり取りも含め、感じていること。それは、全ての会社に当てはまる訳ではなく、数少ない例からなのではあるが、オランダ企業と日本企業の大きな違いとして感じるのは、スピード感と柔軟性。組織が比較的フラットで、「Iedereen is gelijk(ものすごく平たく言えば、「誰もが平等、同じポジショニング」」といった考え方があるからか、Decision making が早いように感じる。またこれはDecision Makingするまでの過程やそこに関わる階層が少ないからというだけに留まらず、ある程度のところまでクリアすれば、まずは意思決定して物事を進めて、走りながら是正していくというアプローチがあるのかな?と推察したり。また「Elk nadeel heeft z'n voordeel(平たく言うと、『どのDisadvantageなことにも、Advantageが潜んでいる』)」として、ピンチをチャンスに変えてきたオランダ人の物事の捉え方・気質も、これに多少影響を与えているのかなと思ったりする。

一方で色々な局面で、オランダ移住以来やり取りをしたり、見ている限り、日本企業は全般的に意思決定に時間がかかる。確かに、意志決定のために、色々なことを調べて、時間が掛っている場合もあるかもしれない。ただ何となく背後に感じるのは、組織として最終意思決定をする決定者の階層にたどりつくまでに行くまでに必要以上に時間がかかったり(レイヤーが多すぎ?)、意志決定をするのに異常に入念だったり。 勿論、慎重に物事を検討するという点では、良い面とも言えるが、日本の外、多国籍な人達と絡み合う仕事をする場合には、この異常な時間の掛り方は、ビジネスチャンスを逃したり、折角サポーターになりそうな人達の気持ちをそいだり、そっぽを向かれたりという結果になっているようで、残念に感じる。

かつては日本国内が巨大市場で、そこだけをがっちり捕まえていればよかった時代から、外の世界・マーケットをも攻めていく必要性が出ている時に、まだまだ日本国内・日本人にのみ通じる価値観やアプローチで仕事を進めていく危険性を、きちんと受け止められているのかな?と感じる。そして、「日本」だから特別視される時代は終わっており(そもそも、欧米では自分たちが思っている以上に、実は特別視されていなかったのだけれど)、日本式でも相手が我慢強く待ってくれる状態ではなくなっているということに気づかないといけないような気がする。

ただ、振り返れば、この2つの要素は、外資系で働いていた自分にとっても、特に外人上司からはかねがね課題として挙がっていたところ。そんな訳で、これから万が一オランダという市場のなかで働くことになった場合の、自分への戒めとしても、心にとめておかなければいけないかなと思う。



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