Saturday 21 December 2013

オランダでの仕事探しに関する、小さな学び。

思えば、力の入れ具合が違う時期もありつつ、オランダでのポジション探しをして2年弱。オランダ人のパートナーが居るとはいえ、彼自身も海外での勤務が長く、オランダでの就職活動事情に疎かったり、ネットワークが限られており、本当に手探り状態での活動であった。

そのような試行錯誤なことで、未だこれといった確立した活動手法が出来たわけではないのだが、今回この短期契約のポジションを得られるまで、そして得られた後の仕事中でのやりとりを通じて感じたこと、学んだことを少し改めてダイジェストで書いてみようと思う。(これまでも、時折このブログ内に書いてはいたので、多生かぶった内容になります!)

まず、日本でもそうだが、オランダにも転職活動をサポートするエージェンシー、ヘッドハンター企業があったり、派遣会社が幾つもある。ただ、これらの会社の「コンサルタント」や「リクルーター」と呼ばれる人たちは、大体は定型的なプロファイルの人たちは得意としても、少し変わった毛色・経歴の人たちをサポートするのにはあまり好意的でなかったり、向いていないように感じた。もしかしたら特にこの5年間不況で、オランダ人でも仕事探しが大変な時期であることもあり、扱う求職者数が多いからかもしれないが、ちょっとでも「マイナス」要素になる経歴やバックグランドを持っているだけで、はじかれてきた。また残念ながら、この傾向は企業内のリクルーターもしかり。

例えば、日本・アジアでのマネジャー職の経験を持った上で活動をすると、同じマネジャーレベルの仕事をアプライすると、「オランダ・欧州の経歴がないから、無理です」。イギリスの大学院を修了していること、日本・アジアが中心とはいえ、それなりのアメリカ企業で働いていた経験があることを伝えても、なしのつぶて。ではと、派遣の会社に行くと、やはり「オランダ語で仕事をした経験がないのでダメ」だの、「あなたの学歴のレベルにあう仕事ではない」と却下。それでも何とか履歴書を見てくれたリクルーターからは、「うーん。確かに良い経験を持っているのは認めるけれど、『アジアOr日本』と書かれているので難しいのだよね。日本企業のオランダオフィスで仕事を探すしかないと思う」とサポートを断られる。また既に職を持っているアジア系の知人たちからも、「自分の国籍を活かせる仕事しか、ここではできないから、日本企業に応募するべきだ」と強く言われることも。

でも、本当に一部の企業にアプローチしたのみなので、全てに当てはまる訳ではないと思うのだけれど、日系の企業さんにあたってみても、無視されるか、「ここまでの経験は求めていません」とお断り。。確かに、自分が本当にやりたいことや、自分がこれまでに積み上げてきたものが活かせるポジションではないだけに、当たり前といえば当たり前なのである。ただあまりに道が開けないでいたため、長年就職支援をしている「専門家」のリクルーターや、オランダで仕事をしてきた経験なるアジア系の人たちのアドバイスなだけに、それしか道はないのかな・・・なんて弱気になって、こうしたアドバイスを一時真に受けはじめていた。でもやはり、全くの未知の市場であれど、やはり自分の頭で考えて道理がいなないことや、自分が本当にやりたいことでないことには、道が開けないのかなと感じる。

そして結局、当たって砕けろ!と、この人であればもしかしたら・・・と感じた人たちにアプローチし、会っていただくたびに、「日本人なのだから、日本というキーワードにつながる場所以外で働く道はない」という考えは、すこしうがった考え方なのではと感じてしまった。大事なのは、国籍で判断せず、自分がしてきた経験をRespectしたり、どうやってこうした「多様な」人材を活かせるかと前向きな思考を持っているリーダー・上司に行き当たること。そうそう沢山はいないけれど、それでもゼロではない。今回の活動で、リクルーターではなく、現場のこうしたリーダーたちに出逢ってこれは強く感じた。

ちなみに、長年インターナショナル企業向けに、インターナショナル人材の採用をサポートしてきているエージェンシーのリクルーターで、やはり「いい経験はしているけれど、日本での経験しかないあなたはちょっと難しい」と言った方に、仕事上で再会。自分の現在の上司は、このリクルーター氏は、他の典型的なリクルーターとは違い、比較的柔軟なアプローチ・考え方で、自分のような経歴の人でも、彼なら将来サポートしてくれるからよい関係性を築いておくとよいよと言われたので、「実は、以前に活動中にあった時には、↑のように言われたよ」と伝えると、「え、彼さえもそんなことを言ったのか」とショックを受けられた。

そして実際に再会した際に言われたこと。「短期とはいえ、一体この会社のこのポジションにどうやって行き着けたのか?」と異常に驚かれた。更には、「短期でも、今回こうしたポジションで仕事を出来たことで、次は見つけ易くなるよ。是非次はサポートするよ」と。うーん。。欧州では、一度どんなレベルであれども、居住国か少なくとも欧州域内の経験をつけると対応が変わるとは、色々な友人・知人から言われてはいたのだが、本当なのかも・・・と改めて感じたり。

とはいえ、実際に今の仕事が終わった後、この短期の機会だけで、世界が劇的に変わるとは思えず、本当に次が見つかるのか、正直言うととても不安もある。でもあまり先の不安を考えずに、一歩一歩今開けてきたことを頑張るのみかな・・・なんて。

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